電池OKアコギアンプの製作〜その13
お尻の下からいい音
ほぼ完成形。アコースティックギターの音を試す。
手持ちのプリアンプのzoomA3を通したギターの音をステレオ出しし、TRSジャックに入力した。
ジャララーン。
おおお、澄んだ音。
高音がこもらず、すっと抜ける。
いいぞ。
バスレフ型エンクロージャーの効果があるようで、低音もしっかり出る。
手前みそだけれど、同じくらいのお値段の市販品より、はるかに高音質な気がする。
今度は床に置いて、上にあぐらをかいて座り、もう一回鳴らす。
さらに低音がよく出る。
いい。
本体が響いているのが、お尻を通して伝わる。吸音材をほどこしてこの振動をおさえたら、さらに音がクリアになりそう。
総額1万円ほどで満足のいく音を手にでき、幸せ。
アンプ基板キットやスピーカーなど、ニッポンの技術はやっぱり、すごい!
12月、寒波が訪れ、寒くて公園に行けないので、しばらくうちで鳴らして楽しむ。
春になり、公園でのギター弾きを再開する日が待ち遠しい。
野外での感想は、後日!
電池OKアコギアンプの製作〜その12
本体は「Z」!
組み立てる。
スピーカーユニットやバスレフ用の穴、TRSジャックの穴、アンプ基盤取り付け用のネジ穴を、ドリルでそれぞれあけた。
組み立ては、木工用ボンドと釘で。
側面の板材をロの字型に置き、底板を取り付け。
バスレフ用の内部構造材2枚をZ型に取り付ける。
ボンドが乾き、塗装。
古い木箱をイメージし、ウォルナット色のオイルラッカーを使う。
はけで、裏表すべてを塗る。
アンティークっぽい感じになった。
ラッカーが乾き、電気系統を取り付ける。
難関は、入力用のTRSジャックの取り付け。
厚み1.3㌢の板にジャックを直接付けられないので、あらかじめジャックを固定した5×8㌢のブリキ板を、ねじで側面へ。
ブリキ板は、空き缶の蓋。
スピーカーのコーンの色合いはマッチ。
スピーカーには、専用のガードも取り付ける。
オプション品が充実していると助かる。
吸音材に手芸用のわたの余りなどを、内側に貼り付ける。
天板をちょうつがいで開け閉めできるようにすれば、ほぼ完成。
電池OKアコギアンプの製作〜その11
バスレフ型!
外側の6面はこれでいけそう。
音響的に少しでも良くしたい。
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まず考えたのは、密閉式ではなく、バスレフ型にすること。
スピーカーの背面を上下と前後左右の計6枚の板で閉じ込めたうえで、低音の通り道、出口をつくる。
限られた容量(6〜7㍑)で、どう設計しようか。
360度に音を響かせるというコンセプトなので、側方4面に低音の小さな出口の穴を作っては、と考えたけれど、単に穴を開けてもバスレフ型の効果が薄い。
そこで、底板のまんなかに穴を1つ開け、そこまで2個のスピーカーの背面から音の通り道をつくることで、簡易的なバスレフ型にできると思いついた。
幅9㌢長さ60㌢の端材が出ていたので、それをうまく使えば、追加費用もない。
配置をあれこれ考え、音の通り道を長くできる「Z」型にすることにした。
端材の両端を手びきノコギリで45度の斜めに切り落とし、仮組みすると、なかなかいい感じ。
スピーカーユニット、アンプ基板、TRSジャック、電池ケースも無理なく配置できそうだ。
簡易型だけれど、バスレフ型エンクロージャー。
だんだん、いい形になってきた。
電池OKアコギアンプの製作〜その10
桐集成材!
本体の設計に入る。
スタイルはざぶとん型で、縦横は約30㌢の正方形と、すでに決定。
8㌢スピーカーを取り付けるので、高さは12㌢前後にする。
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自宅近くのホームセンターで板材を探す。
パイン材、SPF、MDFなどあるなか、柔らかくて軽い桐集成材を選んだ。
桐は、タンスなどに用いられる一方、音響用としては不利なため、ギターアンプやスピーカーのエンクロージャーとしては、少ない。
しかし、5つのコンセプトのうち、最優先の「小さく軽く」に照らすと、桐は魅力的。
アンプがざぶとん型で、上に座る。
すると、体重がかかり、仮想的にアンプは重くなる。
ほかの対策をあわせれば、音像がぼやけるのを抑えられると思う。
買ったのは、桐集成材60×30㌢、180㌢×9㌢の2つ。
厚みはともに1.3㌢。
1000円未満ですんだ。
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60×30㌢の材は、半分に切って天板と底板に。
180×9㌢の材は、27.4㌢×2個、30㌢×2個の計4個に切りわけて側面板にした。
27.4㌢のパーツには、中央にスピーカー取り付け用の直径7.2㌢の穴を開けた。
手びきの木工ノコギリでギコギコと。穴は電動ドリルの先端に金物刃をつけて開けた。
作業はマンションのベランダで、なるべく音がしないように注意して、そおっと。
桐集成材は柔らかいので、わりとうまく進んだ。
電池OKアコギアンプの製作〜その9
なんて優秀なんだ!
音出しOKだったので、次に消費電力の大きさをみるため、スマホの音楽をしばらく流しっぱなしにしてみる。
電池は充電式Ni-MHの1.2V、1950mAを8本。
3時間たっても、電池の電圧があまり下がらず、ほとんど音量は変わらない。
パワーICも、スピーカユニットも、出力効率がいいようだ。
今どきの電子部品は優秀だ。
これなら、ライブで電池の残りを気にしなくてもよさそうだ。
その後、さらに3時間ほど鳴らし続けても、電池は大丈夫だった。
パワーICも熱くなっていないし、音量の変化も気づかないほどゆっくり。
電池も優秀なんだろうね。
コスパよさそうでうれしい!
この電気系は、2個で800㌘超のスピーカーユニットをふくめても、約1㌔・㌘と軽い。
部品代は計約1万円で、安い。
この軽さ、安さで本格的なアンプシステムになった。
電池OKアコギアンプの製作〜その8
ハンダづけは慎重に
パワーアンプ基板のキットや周辺パーツがそろったので、電気系を組み立てる。
キットは、パワーICなどの主要部品がすでに取り付けられていて、あとは電解コンデンサ、抵抗器、可変抵抗器の計10個ほどのパーツをハンダづけするだけ。
熱に弱いパーツはないけれど、20Wのコテで慎重に、手際よく。
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あと、DC24V入力、LRの音声出力用の端子計3個を、別に調達した。
電気的にはいらないのかもしれないけれど、将来のメンテナンスを考えると、ネジで銅線のつけ外しができると便利。
電池ケースには、スライドスイッチがついていた。
使う部品数を減らしたかったので、別途いると思っていたスイッチがいらなくなり、ありがたい。
電池ケースは、背面にマジックテープをはり、電池交換のときにケースごと本体からはずせるようにした。
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さあ、音出し。
アンプ基盤に、TRSジャック、電池ケース、左右のスピーカーを仮につなぎし、スマホのイヤホン出力につないでみた。
電池ケースのスイッチを恐る恐るオンにし、アンプ基盤のボリュームを上げると、しっかり左右のスピーカーから音楽が流れてきた。
しばらく聞いてみる。
思ったより、音量があるが、音質は、やや薄っぺらい。
スピーカーユニット単体で鳴らしているからで、本体に仕込めば改善されるだろう。
高音の解像度はよさそう。
本体に仕込めば、使えそうだ。
ここまで、OKで、ホッと一息。
電池OKアコギアンプの製作〜その7
スピーカー決定!
スピーカーユニットをF社1択で探したものの、決め手にかける。
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他社製品に範囲を広げると、K社のスピーカー8Ω2個セットを見つけた。
スペックは、
・口径8㌢
・重さ405㌘
・出力20W
・音域116〜20000Hz
・出力音圧レベル88dB
・4700円前後。
音域、出力音圧で、F社の高級シリーズにひけを取らない。
重さは400㌘超だけれど、ここは性能を優先すべきなんだろうな。
何よりお値段がF社製の高級シリーズの半分程度なのがいい。
別売りのオプションとして、金属製の専用スピーカーガードが1100円前後であるのも、いい。
屋外使用というタフな条件にぴったり。
このK社スピーカーを、スピーカーガードとともに買うことにした。
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あと、必要なのは、プリアンプからのステレオ出力を受けるTRSジャック、単三電池8本ケース、配線材、吸音材、アンプ基盤などの止めねじ、TRSジャックを止めるアルミ板くらい。
いずれもネット通販でポチッとそろえられそう。