電池OKアコギアンプの製作〜その6
スピーカーがいちばん!
次にスピーカーユニットをみる。
うちでポチッと買える品を探す。
スピーカーは8Ω、10W前後。
フルレンジ型で、口径10㌢未満に。
コスパから、国産で定評があるF社製の1択かな。
F社の主な8Ω製品(価格は2個)。
1.Pシリーズの6.5㌢ ・・・ 249㌘、出力15W、157〜20000Hz、出力音圧レベル88dB、2700円前後
2.Pシリーズの8㌢ ・・・ 241㌘、24W、115〜18000Hz、84.5dB、2900円前後
3.FEシリーズの8㌢ ・・・ 371㌘、15W、150〜22000Hz、87.5dB、9400円前後
4.FFシリーズの8㌢ ・・・ 450㌘、15W、115〜28000Hz、86.5dB、1万200円前後
音域は「4.」が広いけれどお値段が張る。
出力音圧レベルの効率では「1.」「3.」がいいし、重さは「2.」が軽そう。
悩ましい。
スピーカーは音質に直結するので、ここは考えどころ。
ドンシャリを求めず、アコギの澄んだ音を再現したい。
ブルースで6弦ベース音「E」はしっかり出したいので、Fo周波数が高い「1.」をはずす。
1弦の高いフレットの音も抜けてほしいので「2.」も除く。
「3.」か「4.」の2択だが、どちらも予算的に厳しい。
ほかも調べるか。
電池OKアコギアンプの製作〜その5
技術者のみなさんに感謝!
次に電気系を考える。
コンセプトは、
・出力10W前後
・8㌢以上のスピーカー2発
・単三6〜8本で駆動
の3つ。
音質にはこだわりたい。
回路から設計し、部品を集め、組み立てるのがいいけれど、ここは基盤キットを用いることにした。
ヒマがあるならギターの練習をしたい。
ネットでさがすと、数W〜数十Wの出力のものが、いろいろある。
モノラルとステレオ、増幅回路はAB級やD級。
心臓部のパワーICも色々で、必要な電源電圧が違う。
電子技術を進展させた技術者のみなさんに感謝しつつ、出力10W前後のD級ステレオアンプのキットに決めた。
単三電池8本前後でうごき、3000円台と財布にきびしくない。
パワーICが熱くならないのも決め手に。
暑い夏の野外で安心だし、放熱板がいらない分、軽くできる。
電力がムダに熱にならず電池の持ちもよい。
このキットには、簡易なボリュームがついていて、別に可変抵抗器を買わずにすむ。
音質はパワーICがオーディオ用途とあり、心配はなさそう。
何より基盤が小さい!
選択ミスだったら、また探せばいい。
電池OKアコギアンプの製作〜その4
野外ライブは尻が痛い!
使う環境を、イメージする。
弾き語りする公園は、海に向かって階段みたいになっていて、段差に座って弾く。
ただ、タイル張りで硬く冷たいので、お尻が痛くなる。
30㌢弱の段差は小さく、ひざと腰をきゅうくつに折った座り方になり、足がしびれる。
寒い日はざぶとんを敷いていた。
このスタイルをイメージし、アンプをどう置けばいいか考えていて、ひらめいた。
アンプをざぶとん代わりにして尻に敷けば、座面が高くなって演奏が楽になる!
一石二鳥!
芋づる式にアイデアを思いついた。
スピーカー2発を左と右に付ければ、音が広がりそう!
大きすぎず、小さすぎない縦横30㌢がいい。
弾きやすい座面は、段差分を差し引くと高さ10〜15㌢。
30×30×15㌢だと、トートバッグで持ち運べる。
市販アンプのようにわきにデンと置いて「私はこのアンプで音を出していますよ〜」とアピールしてる感じにもならないし。
ざぶとん型なら目立たず、どっかから音がするな〜って感じになる。
主役は人。モノに注目されたくないものね。
これでデザインは決まり。
電池OKアコギアンプの製作〜その3
どんな形にしようか
参考に、主な電池駆動アンプのスペックを見た。
- Y社〇〇5A ・・・ 5W+5W 8㌢スピーカー(SP)2発 27×16×12㌢、2㌔・㌘、単三電池8本、2万1000円前後
- R社〇〇33 ・・・ 10W+10W 12㌢SP2発 32×22×24㌢、4.7㌔・㌘、単三8本、4万3000円前後
- R社〇〇AC ・・・ 2.5W+2.5W、10㌢SP2発、28×11×18㌢、2.5㌔・㌘、単三6本、1万8000円前後
- A社〇〇MOBILE2 ・・・ 60W 20㌢SP×2発、33×34×29㌢、14㌔・㌘、専用バッテリー内蔵、15万7000円前後
ふむふむ。
4番目はプロ仕様で、大きさ・重さ、バッテリー、価格で条件にあわない。
残る3つを参考に、作るアンプは、
・出力10W前後
・8㌢以上のスピーカー2発
・30×30×20㌢以内
・重さ3㌔・㌘以下
・単三6〜8本で駆動
・費用2万円まで
と決定。
市販品と違うのは、音を前方向だけでなく、広角に飛ばす点。
サイコロ型にして前後、左右の側面にスピーカー4発を仕込もうか。
ただ、4発は大掛かりで「小さく軽く」のコンセプトにあわない。
スピーカーは2発か。
電池OKアコギアンプの製作〜その2
なるべくいい音を!
これから作るアコースティックギターアンプの
コンセプト
1.トートバッグに入る小ささで、なるべく軽く(3㌔・㌘が限度か)。
2.広角(できれば360度、全方向)に音を出したい。
3.うちにある単三電池で、2~3時間は続けて使いたい。
4.製作費は、なるべく安く。
5.頑丈で、メンテナンスが楽。
の5つのうち、
2.の「広角に音を」も大切。
小さく軽くしたいけれど、かと音そのものを犠牲にしたくない。
ギターの高音〜低音をバランス良く出したい。
左右も後ろも、まんべんなく。
3.の「単三電池で、2~3時間」は、専用バッテリーでなく、引き出しや戸だなにころがっている電池で使いたい。
単三なら、行く途中のコンビニでも買える。
そもそも、弾いているときに電池切れを気にしたくない。
4.の「なるべく安く」は、自作派のこだわり。
市販品より安く、市販アンプにない、ごきげんな品に。
5.の「頑丈、メンテナンスが楽」もかかせない。
演奏に集中したいので、ぶつけてもこすっても気にならないタフさがほしい。
電池OKアコギアンプの製作〜その1
作ってみよう!
近くの公園でのアコースティックギター弾き語りにつかうアンプを作る。
コンセプトを書き出す。
プリアンプは手持ちのzoom A3をつなぐつもりなので、メインアンプ部+スピーカーの一体型(コンボタイプ)のイメージ。
コンセプト
1.トートバッグに入る小ささで、なるべく軽く(3㌔・㌘が限度か)。
2.広角(できれば360度、全方向)に、音を出したい。
3.単三電池で、2~3時間は使いたい。
4.製作費は、なるべく安く。
5.頑丈で、メンテナンスが楽。
野外演奏は、持ちものが多い。
わたしはトートバッグに入れ、1㌔先の公園まで歩く。
バッグは、譜面、譜面立てとギター台、ビデオカメラ、カポ、チューナー、ピック、ハーモニカ3個、ハーモニカホルダーでほぼいっぱい。
ほかに、スマホ、小銭入れ、ざぶとんと水筒のお茶。
これらでふくれたバッグを手に、アコギ用ソフトケースを背負う。
さらにアンプを持つなら、プリアンプやシールドケーブルも必要になる。
重いと疲れ、出かけるのが楽しくなくなる。
なので、アンプは3㌔・㌘が限度。
アコギ弾き公園デビュー〜その3
耳をすまさないと聞こえない
公園でアコースティックギターを弾くと、生音の限界も感じる。
ジャンジャン、ジャカジャカのストロークで、アップテンポの曲では、声を張るので、わりと遠くまで音が届いているはず。
一方、静かな曲は音が小さく、聞こえるのは半径10㍍ほど。
しかも、耳をすまさないと何の曲かがわからない。
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すこし欲が出て、静かな曲を、もう少し人にきいてもらいたい、と思うようになった。
にぎやかな曲が、得意でないこともあるけれど。
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指弾きの音を、少し大きくしたい。
20㍍ほど離れた人が、何小節か聞いて、ああ、あの曲か、とわかってもらえたら。
アコギは、正面には音が伝わりやすいけれど、左右や後ろには音が届きにくい。
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アコギの音が届く範囲を図にすると、前に出っ張った細長い卵型のイメージ。
できれば、左右や後ろにいる人にも、もう少し聞こえるようにしたい。
360度は無理でも、図でいうと、丸いおむすび型くらいにならないかなあ。
前置きが長くなったけれど、生の音にプラスαする、アンプを作ってみたいと思う。
次回、その様子を。